銀河英雄伝説 Die Neue These
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2022/07/20

「銀河英雄伝説 Die Neue These 激突」「策謀」のBlu-ray収録本編のオープニング映像とエンディング映像のノンテロップ版が解禁されました!
オープニング映像はSennaRinさんが歌う主題歌「dust」をバックに、物語を彩るキャラクターたちが登場。
エンディング映像は同じくSennaRinさんが歌うテーマソング「melt」をバックに、帝国と同盟が艦隊戦を繰り広げる戦場を描きます。
さらにエンディング映像は同じ戦場を帝国、同盟2つの視点でのカメラワークで表現した2つのVer.が存在します。
7月27日のBlu-ray第7巻の発売を前に、ぜひこのオープニング映像、エンディング映像をお楽しみください。

➢「銀河英雄伝説 Die Neue These 激突」「策謀」Blu-ray収録版オープニング映像<主題歌 「dust」/SennaRin(SACRA MUSIC)>

 

➢「銀河英雄伝説 Die Neue These 激突」「策謀」Blu-ray収録版エンディング映像(帝国Ver.)<テーマソング「melt」/SennaRin(SACRA MUSIC)>

 

➢「銀河英雄伝説 Die Neue These 激突」「策謀」Blu-ray収録版エンディング映像(同盟Ver.)<テーマソング「melt」/SennaRin(SACRA MUSIC)>

2022/07/15

9月30日に第一章の上映が開始する「銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀」の
原画デザインムビチケカードが7月22日(金)より発売されることが決定しました。
デザインは各章3種類の全9種類で、お好きな絵柄をお選び頂けます。

◆価格:各1,800円(税込) ※当日窓口料金は1,900円均一(予定)
◆発売先
上映予定劇場
「メイジャー」通販サイト
I.Gストアオンライン
イゼルローンフォートレス

◆発売日
劇場販売:7月22日(金) 劇場OPEN~
メイジャー通販サイト販売:7月22日(金) AM7時~
I.Gストアオンライン:7月22日(金) AM7時~
イゼルローンフォートレス:7月22日(金)店舗OPEN~

第一章(9月29日までの販売)
①ミッターマイヤー ②ロイエンタール ③ミュラー

第二章(10月27日までの販売)
④ユリアン ⑤シェーンコップ ⑥アッテンボロー

第三章(11月24日までの販売)
⑦ラインハルト ⑧ヤン ⑨ルパート

※特典はございません。
※各絵柄無くなり次第終了となります。
※舞台挨拶等、特別興行にはご利用いただけない場合がございます。
※各種、該当の章にのみ使用可能となります。

2022/07/15

7月29日(金)よりイゼルローンフォートレス店頭にて
受注生産商品「tekizamiワインボトル双璧セット」の受付開始!
ミッターマイヤーとロイエンタールの彫刻が施されたワインボトルのセットです。
彫刻ボトルは存在感がありインテリアとして飾ってもお楽しみいただけます。
このセットオリジナルの限定コースター3枚付きです。

※イゼルローンフォートレス店頭受付のみとなります。
※セット販売のみ、単体での販売はしておりません。
※発送は12月を予定しております。発送時期詳細はイゼルローンフォートレスSNS及びHPにて告知いたします。



商品名:銀河英雄伝説 Die Neue These tekizamiワインボトル双璧セット
受注期間:2022年7月29日(金)~2022年9月19日(月)
価格:22,000円(税込)(税別20,000円)※別途配送料1,500円
セット内容:
彫刻ボトルワイン ミッターマイヤー(白ワイン)750㎖
彫刻ボトルワイン ロイエンタール(赤ワイン)750㎖
オリジナルコースター3枚

イゼルローンフォートレスの詳細についてはこちら
http://gineiden-iserlohn-fortress.com/

2022/07/14

ホテルニューオータニ(東京)と『銀河英雄伝説 Die Neue These』のコラボレーション宿泊プランの全容が公開されました!
今回のコラボレーション宿泊プランの室内写真が公開されました!

さらに、オリジナルコラボレーショングッズの販売も発表されました。

※画像はイメージです。

宿泊プランのご予約が2022年7月16日の12:00よりスタート!
詳細情報についてはホテルニューオータニ特設ホームページをご覧ください。

ホテルニューオータニ特設ホームページはこちら
https://www.newotani.co.jp/tokyo/stay/plan/gineiden-dnt/

2022/07/13

『銀河英雄伝説 Die Neue These × 三越 ~2nd season~』の新情報が公開されました!

特設サイトでは、屋上日本橋庭園を舞台に描かれたヤンとアッテンボローの描き下ろしイラストが公開!資料展会場のイメージ図や入場特典など資料展情報も更新されました。

他にも、カテゴリー別のコラボレーションアイテムや、実施を予定しているグリル満天星とカフェウィーンのコラボの注文特典の情報が公開されましたので、こちらもぜひご確認ください!

また、ページ下部には担当者が語るコラボレーションの舞台を書いた特集記事や、ホテルニューオータニとのコラボキャンペーンなどについても掲載しております。こちらもどうぞお見逃しなく。

最新情報については、特設サイト及び日本橋三越本店Twitterにて更新予定です。引き続きサイトの更新をお待ちください!

特設サイト:https://www.mistore.jp/store/nihombashi/event_calendar/gineiden-dnt.html

三越伊勢丹メディア芸術Twitter:https://twitter.com/im_MediaArts

2022/07/08

7/14(木)イゼルローンフォートレスにて開催される、
自家製ソーセージやクラフトビールが味わえる
“シュワルツランツェンレイターフェア”に合わせてオリジナルのビアマグが発売!
ビッテンフェルト艦隊の艦隊章がプリントされた大きなサイズのビアマグです。
口当たり良く、ビールを美味しく召し上がっていただけます!

イゼルローンフォートレス店頭、オンラインストアにてご購入いただけます。

商品名:銀河英雄伝説 Die Neue These ビアマグ シュワルツランツェンレイター 白
発売日:2022年7月14日(木)
価格:3,900円(税込)(税込3,545円)
本体サイズ:φ72(底:94)×H120(mm)
素材:炻器陶器

イゼルローンフォートレスの詳細についてはこちら
http://gineiden-iserlohn-fortress.com/

2022/07/03

2022年7月3日(日)より新規8動画配信サービスにて、
『銀河英雄伝説 Die Neue These 激突』全三章のレンタルを開始いたします。
併せて公式HPの「配信情報ページ」をリニューアル致しましたので、この機会に是非チェックしてください。
※dアニメストアは2022年7月3日(日)10:00~配信開始となります。

2022/06/30

ホテルニューオータニ(東京)と『銀河英雄伝説 Die Neue These』のコラボレーション宿泊プランの新情報が公開!
今回のコラボのために描き下ろされたSDキャラクターが公開されました!

 

 

さらに、オリジナルお持ち帰りグッズも公開!
帝国ルーム、同盟ルームの2種類それぞれのお部屋にここでしか手に入らないオリジナルお持ち帰りグッズをご用意いたします。

 

 

※本オリジナルグッズの一般販売およびホテルでの販売は行なっておりません。

最新情報については、ホテルニューオータニ特設ホームページにて順次お知らせいたします。今後の更新をお待ちください。
特設ホームページはこちら
https://www.newotani.co.jp/tokyo/stay/plan/gineiden-dnt/

2022/06/29

「銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀」が、前シーズンから上映劇場を拡大して、全国47都道府県、70劇場で上映することが決定しました。
第一章は9/30(金)、第二章は10/28(金)、第三章11/25(金)に上映開始となりますので楽しみにお待ちください。

上映館リストはこちら➢
https://eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=gineidenanime4th1

2022/06/29

『銀河英雄伝説 Die Neue These × 三越 ~2nd season~』の新情報が公開されました!

特設サイトではChaykov 氏による描き下ろしイラストの他、双璧の二人が紹介するレストランメニュー及び二人の描き下ろしイラストや作品シリーズ楽曲のパイプオルガン演奏についての情報を公開中です。
また、前回イベント開催時に大変ご好評をいただいたカフェウィーンのザッハトルテコラボも特典を新たに実施いたします!

 

 

最新情報については、特設サイト及び日本橋三越本店Twitterにて更新予定です。
今後の更新をどうぞお楽しみに!

特設サイト:https://www.mistore.jp/store/nihombashi/event_calendar/gineiden-dnt.html
三越伊勢丹メディア芸術Twitter:https://twitter.com/im_MediaArts

2022/06/21

6月2日(木)、新宿ピカデリーで『銀河英雄伝説Die Neue These 激突』第三章のスタッフトーク付き上映会が開催されました。毎回、好評な恒例イベントですが、原作者の田中芳樹先生と、田中先生の所属事務所「らいとすたっふ」社長で、『銀河英雄伝説Die Neue These』の監修も務める安達裕章さんが出演したこの回は、特に注目度が高く、チケットはすぐに完売となりました。今回は、『銀河英雄伝説』に関する様々な裏話も飛び出したスタッフトークの模様をレポートします。なお、一部、9月から上映される『銀河英雄伝説Die Neue These 策謀』以降の内容に関するネタバレとなった部分に関しては、文章化の際、多少の脚色をほどこしています。

『銀河英雄伝説Die Neue These 激突』第三章が上映された後、まずは、司会を務める松竹の田坂秀将プロデューサーが登場。来場者への挨拶を終えて、ゲストの田中先生と安達さんを呼び込みます。会場からの大きな拍手が静まるのを待って、まずは、ゲストの二人からの挨拶がありました。

田中 本日は暑いのか、寒いのか、雨も降るんだか、降らないのか、なんだか分からない天気の中、足をお運びいただきまして本当にありがとうございます。私は人前で話すのが苦手なので、机の前に座って原稿を書いていればいい商売を選んだはずなんですけど、事務所の社長から「今はそんな時代じゃない」と怒られ、「皆さんの前で何か喋りなさい」と言われまして。今日はどうなっても私は責任を持たないという約束で、こちらに参上いたしました。事務所には恨みがあるんですけど、お客様方には本当に感謝の気持ちしかございませんので、自分にできる限り誠実にお話しできたらと思います。しばらくの時間、お付き合いください。

安達 極悪非道な事務所の社長でございます。さっそく、帰りのタクシーの中で、いろいろと問い詰めたいことができました(笑)。それは置いておいて、今日こういう形で皆さんの前で、お話できることを大変嬉しく思っております。本日はよろしくお願いします。

二人の関係性がよく伝わってくる挨拶に続いて、田坂プロデューサーから、「改めてになるのですが、田中先生の秘書としての安達さんのお仕事内容を教えてください」という質問がありました。

安達 一言で言うと、田中にものを書く以外の仕事をさせないことが私の仕事です。出版社との交渉とか、今の時期で言うと税金の計算とか。あと、田中が必要な資料を集めたりとか。そういうことに関しては、電話1本で全部やるのが私の仕事です。たまに、松竹さんから今日のようなイベントのお話があると、なんとか、田中をなだめすかして現場まで連れてくるのも仕事の一つになっております。

『銀英伝』の源流は、子どもの頃に読んだ科学冒険小説

ここから『銀河英雄伝説』に関するトークがスタート。まずは、田中先生が『銀河英雄伝説』を書くことになったきっかけが語られました。

田中 どのあたりが最初のきっかけだったんでしょうかね。宇宙を舞台にした物語は、私が子どもの頃からあって、当時は「SF」なんて言葉すらなく、「科学冒険小説」とか言っておりましたけど。小松左京先生とか、星新一先生とか、光瀬龍先生とかの書かれた小中学生向けの作品がいろいろと出ておりました。私は、その中でも、ひときわ光瀬龍先生の作品が好きで。こんな面白い小説を書く人が世の中にはいるんだなと思ったのがそもそもの源流なのかなと思います。

成長して大学生になった田中先生は、「懸賞金欲しさに」学内で発行される雑誌に小説を投稿して入選。さらに、小説雑誌『幻影城』の新人賞にも投稿して入選し、大学院在学中にプロの小説家としてデビューを果たします。

田中 『幻影城』では1年半ほど短編などを書いておりました。(執筆者に)連城三紀彦さんとか、栗本薫さんのような才能のある方がずらりといるすごい環境でしたが、人材はあれど金はなく、原稿をいくら書いても1円にもならない状態でした。それでも、長いものを本にして出してやるからと言われて、昔から考えていた宇宙物の話を書いていた矢先、『幻影城』が潰れてしまったんです。でも、当時はドクターコースに進むための論文を書くのに忙しく、そのことに構っている暇はありませんでした。ただ、翌年にまんまとドクターコースに滑り込みますと、また書きたい欲が出てきまして。どこかの新人賞に応募するしかないかなと思っていたら、徳間書店の編集さんからお電話があって、「田中さんですか?やっと見つかった」と言われました。

徳間書店の編集者は、『幻影城』に掲載されていた田中先生の作品を読んで才能に注目。携帯電話もメールも無い時代に、半年以上もかけて田中先生の所在を探し当てたのです。そして、田中先生は、徳間書店から初の長編小説(『白夜の弔鐘』)を出版することができました。

田中 でも、これがさっぱり売れなかったんです。だから、もうダメかなと思っていたら、「次は、全然別の話を書いてみて」と言われたので、以前、『幻影城』で書きかけていた宇宙物の原稿を見せました。そうしたら、「いいね。でも、本編より前日談みたいなところに出てくるラインハルトとヤンという奴の話の方が面白そうだから、それを書いて」と言われまして。これがダメだったら、もういよいよダメだなと思いながら書いたのが『銀河英雄伝説』なのです。

今では、多くの人から愛されている『銀河英雄伝説』というタイトルですが、当時の田中先生は、そのタイトルに対して少し複雑な思いがあったそうです。

田中 最初、編集さんからは『銀河三国志』というタイトルで行こうと言われたんです(笑)。でも、それはあまりにも嫌なので、「別のタイトルを考えるから少し待ってくれ」と言いました。こちらは、2、3日の間に考えるつもりだったんですけれど、編集さんからは「じゃあ、1時間待つから」と言われまして(笑)。足りない脳みそを絞って、 10個ぐらいタイトルを考えて伝え、その中からなるべく地味なものを選んでほしいなと思っていたのですが……。よりによって一番選んでほしくないものが選ばれて、『銀河英雄伝説』というタイトルになりました。ですから、けっして高い志などがあって書き始めたわけではなく、その場、その場で編集者をごまかしながら、なるべく書きたいように書いていったというのが実情でございます。

あの大人気キャラの早すぎる退場の理由

こうして生まれた『銀河英雄伝説』は大好評。田中先生は1冊で終わらせたつもりでしたが、編集者から「いくらでも続きが書けるように終わってるし、とりあえず、3巻のシリーズにしよう」というオファーが。田中先生は、全3巻の物語を構想して、まずは第2巻を執筆しました。ところが、2巻も好評のため、作品の巻数はさらに増えることに。

田中 3巻で終わるつもりだったので、2巻でキルヒアイスを殺したのに、その後で「全10巻でいきましょう」と言われたんです。最初からそう言ってくれていたら、キルヒアイスも、あと1、2巻くらいは生きていたんですけどね(笑)。でも、この頃は若い人に「なんでキルヒアイスをあんなに早く殺したんですか?」って問い詰められると、「『鬼滅の刃』でも、煉獄さんは早死にするでしょう?」と返すようにしています(笑)。そういった風に、ずいぶん偶然に恵まれた作品ではありますが、一冊たりとも、手を抜いて書いた覚えはございません。その場、その場で全力を尽くして書き上げたつもりです。そんな作品が、自分でもびっくりするほど多くの方に受け入れていただいて。書き始めてから、もう40年になるんですけど、こうやって2度目のアニメ化をしていただき、それを多くの方に観ていただいて、原作者のくだらない話にまで付き合っていただける。本当に幸せなことだと思っております。ありがとうございます。

与えられた状況下で、最高のものを作るという田中先生の作家魂も、『銀河英雄伝説』など数々の名作を生み出した原動力でもあるのでしょう。ここで、司会の田坂さんから、長年、田中先生の秘書を務めている安達さんへの質問がありました。

MC 安達さんは、長年、隣で田中先生を見ている中で「ここがすごいな」と思うのは、どんなところですか?

安達 今の話にもあった通り、ものすごく運が強いことです(笑)。あと、真面目な話をすると、絶対、仕事には手を抜かないんですよ。人事を尽くして天命を待つではないですけれど、100%のことをやるから、120%のものが還ってくるんだろうなと思って、いつも見ています。もう一つすごいのは、取捨選択して忘れる能力。こちらが言った大事なことはすぽっと忘れているのに、全然関係ないことはしっかり覚えていたりするんです(笑)。これは見習いたいなと思います。この前、ちょっと数えてみたら、芳樹さんと私がコンビを組んで、もう30年以上になるんです。芳樹さんがどう思ってるかは分かりませんけれど、それだけ長く続いているってことは、まあいいコンビなんじゃないかと思っています。

自然と決まったケンプとミュラーの組み合わせ

そして、トークのテーマは、『銀河英雄伝説 Die Neue These 激突』の内容に移っていきました。

MC 今回の『激突』は、原作の第3巻(雌伏篇)にあたるお話なのですが、全10巻の『銀河英雄伝説』の中で第3巻というのは、田中先生の中で、どのような位置づけにあるお話なのでしょうか?

田中 お話ししたように、あと1巻で終わるはずだったのが、あと8巻になったもので(笑)。10巻で綺麗に着地できるように、巻ごとの構成を練り直してリスタートした巻ですね。第2巻でキルヒアイスを殺した後、読者からの「●●は殺さないでください」という嘆願が増えました。私は「すいませんね」とか言いながら殺していったんですけど(笑)。あと、お茶汲み坊やだったユリアンがそろそろ成長しなきゃいけないなということや、帝国軍側では、キルヒアイスの位置を誰が埋めていくのかということも考えました。戦闘に関しては、それまでに「戦艦対戦艦」も「要塞対戦艦」も書いたけれど、「要塞対要塞」は書いていないなと思いまして。そういえば、ガイエスブルクが残ってるし、あれを使わないのはもったいないなと。私は貧乏性なので。帝国側の司令官がケンプで、副司令官がミュラーというのは、わりと自然に決まりました。プロ野球でもバッテリーを組むときは、ベテランとルーキーを組ませることがよくあるんです。だから、ベテランのケンプと、これから2軍、1軍、オールスターと登っていくような若手のミュラーという組み合わせになったんです。

MC ベテランとルーキーの組み合わせというのも面白いお話ですね。では、同盟軍、イゼルローン要塞側のメンバー構成にも何かの意図があったのでしょうか?

田中 それはなかったですね。ヤンがいなくなったら、残りの連中は、どうやってこの危機を乗り切るかというところが同盟側の一番の焦点でした。若手とか、事務屋さんですから、とにかくボスが戻ってくるまで持ちこたえなきゃいけないと。そういう時、幸いにも帝国から亡命してきてくれた頼もしいおじさんがいると。それで、帝国から亡命してきた人が、帝国を相手に戦うという展開になりました。こういうのは流れなので、勝手に動き回るキャラクターもおりますし、全部、自分が考えているようにはなかなかいきません。でも、結果としては、あれで良かったかなと思っています。

MC では、これまで恵まれない状態を過ごしてきたメルカッツが、ここで活躍するというのは、田中先生としては自然の流れだった感じなのですか。

田中 はい。流れというよりも、流されていったという感じなんですけども。まだまだアッテンボローも青いですし、どうしたって、コーチ兼選手といった役割の人が必要なんですね。それに、この戦いでメルカッツ自身も、完全に帝国と心理的に決別できたという風に感じていただければ、ありがたいなと思っていました。

MC 今回、イゼルローン要塞の危機を救ったメルカッツとシェーンコップは、二人とも帝国からの亡命組ですよね。その2人がここで活躍したということにも、田中先生としての意図があったのかなと、個人的にすごく気になっていたんです。

田中 特にそういう意図はなかったですね。イゼルローン要塞に残っていた面子から考えて、メルカッツはこう出て、シェーンコップはこう動くだろうといったことは、もうできあがっているというか、こっちの思い通りにはいかない。彼らの方で、自分の役割を心得ていて、自分の職務を果たしていく。そういった意味でのプロを書いてみたかったんです。

MC 『激突』第三章で、ヤンが受けていた査問会も終わったのですが、査問会のシーンを書かれた時、田中先生のイメージの元になったものなどがあれば教えてください。

田中 それはもう、大学院の論文の口頭試問が一番です(笑)。それが直接の体験で、間接的な体験としては、まだソ連という国があって、スターリンという独裁者がいた時代に、トゥハチェフスキーという若い元帥がソ連軍にいました。「ソ連のナポレオン」と言われたぐらいの名将だったんですけど、スターリンは自分の地位を脅かされるんじゃないかと思って、無実のトゥハチェフスキーを捕まえて拷問にかけたあげく、銃殺にするわけです。それが一応、民主国家の場合だと、シビリアンコントロールですから、文官、政治家たちが制服軍人を取り調べ、弱みを握っておとなしくさせる。そういうことは実際にあったし、これからもあるだろうと思って、ああいう具合に書いたわけです。

MC あと、キルヒアイスが生きていたら、イゼルローン要塞奪回の任に当たる予定だったということを以前、安達さん経由で伺いました。そのエピソードを『激突』本編の中でも使わせていただきました。田中先生の中では、キルヒアイスがイゼルローン要塞攻略に挑むという具体的な構想があったということでしょうか?

田中 それはありました。戦術的な展開としては、いろいろとあると思いますけど。キルヒアイスが敗れて死んだら、ラインハルトにとってヤンは仇になって、もっと相容れないような形になっていったかなと。あるいは、キルヒアイスだからこそ、このままだと負けると分かって、良いタイミングで引き下がるのか。(実際に書いていたら)どうするかで悩んだだろうなと思います。

MC ありがとうございます。そのエピソードもすごく見てみたいなと思います。

フェザーンに第三勢力としての魅力を出すためのルパート

スタッフトークも終盤となり、テーマは、9月から上映開始となる『銀河英雄伝説Die Neue These 策謀』の話題へ。

MC 9月からは『銀河英雄伝説Die Neue These 策謀』の上映が始まります。原作では、第4巻の『策謀篇』からのお話で、フェザーンの暗躍が中心になってくると思います。フェザーンに関しては、どういうイメージ、役割で作られたのでしょうか?

田中 帝国と同盟という1対1だけの戦いだと、敵と味方で綺麗に分かれてしまって、グレーゾーンが狭くなるかなと。ですから、直接、軍隊を動かすような力はないけれど、こっちが有利になりすぎたら、あっちが有利になるようにとか、いろいろと裏に回って動く第三勢力。最終的には、自分が漁夫の利を占めるという考えの勢力があった方が面白いんじゃないかなと思って作り出したわけです。ただ、私自身がどうしても戦闘シーンに引っ張られまして、諜報戦とか経済戦(を描く)という面では、少し手が届かなかった面もあります。まあ、身も蓋もない言い方をしますと、1冊何百枚という枚数制限がありまして、その中でどちらを優先するかというと、やっぱり(派手な)戦闘の方になっちゃうわけです。ですから、仮に書き直す機会がもしあったとしても、やっぱりフェザーンの出番はこのくらいで抑えといた方が読者の方としても納得していただけるんではないかな、と思います。

MC 今、「書き直す機会があったとしても」と仰った瞬間、お客さんがザワッとしましたね(笑)。安達さん、そういうことはあるんですか?

安達 いえ、他にやることがまだあるので。

MC そうなんですか(笑)。でも、やっぱり読んでみたいなという風にも思ってしまいますね。フェザーンで言えば、ルビンスキーに加えて、『激突』でルパートというキャラクターも出てきて、『策謀』でもさらに気になる存在かなと思うのですが、ルパートのキャラクターに関しては、田中先生としては、どのようなイメージで生まれたのでしょうか?

田中 フェザーンに第三勢力としての魅力を与えるには、ハゲ頭の親父一人では、読者に対して訴求力が弱いと言われまして。「たしかにそうだよな、じゃあ美形っぽいのも入れるか」と。ルビンスキーは自分では動かないので。それに代わって動くキャラも必要ですしね。そういうことで、ある程度かっこよく書かないとという感じで試行錯誤した結果、ああいうキャラになりました。

『銀英伝』は、もう何の心配もいらない親孝行な子

スタッフトークもいよいよ終盤。田坂さんからも、総括的な質問がありました。

MC 本当にたくさんの作品を書かれている田中先生の中で、『銀河英雄伝説』という作品は、どのような立ち位置の作品になっているのでしょうか?

田中 まあ、親孝行な子だなと。こんなに仕送りしてくれて(笑)。あと、作家というのは、ある意味、学校の先生に似たところがありまして。すごくよくできた卒業生が大活躍してくれるのは嬉しいけど、とりあえず今は、目の前にいる生徒を何とかしなきゃと。そういう感じですね。(『銀河英雄伝説』は)もう何も心配いらない子で、むしろ、遠くで眺めている方が邪魔にもならない。ありがたいことに、次から次へと仕事をいただきますので、目の前の遅刻はするわ、カンニングはするわという生徒をなんとか卒業させてやらないと。今もそういう思いで書いております。

MC ありがとうございます。『銀河英雄伝説』が誕生したおかげで、我々も『ノイエ銀英伝』を作らせていただけるし、きっと皆さんも観て楽しんでいただけていると思うので、『銀英伝』を作ってくださった田中先生には、本当に感謝しています。9月から始まる『策謀』に関して、田中先生が期待することとか、気になるところなどがあれば、教えていただけますでしょうか。

田中 それはもう期待でいっぱいです。自分が原作者のはずなんですけど、「この後どうなるんだろう?」という気持ちは常にあります。こちらの想定外のことをやっていただいた方がむしろ嬉しいので。僕自身は、『銀英伝』というフィールドを作ったわけで、今回は、そのフィールドの中でアニメ関係者の方々に思いっきりプレーしていただきたいなと思っております。ですから、 「ここはこういう具合に解釈してもらったのか」とか、「あ、これ忘れてた」とかもあるんですけど。とにかく、現役選手のプレーをとても楽しみに期待して待ちかねているし、自分のことを棚に上げて、「早く次を出さないかな」と思っているわけです(笑)。それに加わって活動していただいている方々には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。そして、それをご覧になって、『銀英伝』という作品のまた新しい一面を見つけたと言ってくださるお客様方にも本当に感謝しております。いくら感謝してもしきれません、ありがとうございました。

MC 田中先生にそう言っていただけるおかげで、『ノイエ銀英伝』のスタッフも本当に伸び伸びと全力を出して作品作りに取り組めていると思います。本当に感謝しています。

様々な裏話が明かされたトークパートの後は、告知も紹介。最後に改めて、ゲストの田中先生と安達さんからの感謝の言葉がありました。

安達 本日はどうもありがとうございました。まだ、(『激突』では)要塞対要塞の決着はついていないですから(笑)。皆さんと一緒に、どういうことになるかハラハラドキドキしながら9月を待ちたいと思います。今後とも、『ノイエ銀英伝』ならびに『銀河英雄伝説』をよろしくお願いします。本日は本当にありがとうございました。

田中 皆さんどうぞ楽しんでください。それに尽きます。本当にありがとうございました。

盛大な拍手に見送られながら、出演者は退場。こうして、『銀河英雄伝説Die Neue These 激突』第三章の上映最終日に行われたスタッフトークは終了しました。

2022/06/15

『銀河英雄伝説 Die Neue These × 三越 ~2nd season~』の新情報公開!

今回の更新で描き下ろしイラストが公開されました!

特設サイトでは描き下ろしイラストの他、日程・会場の詳細情報をご覧いただけます。
今回も作品資料を通して世界観を堪能できる資料展(※)と、限定コラボ商品のサンプル展示を実施する予定です。

最新情報については、特設サイト及び日本橋三越本店Twitterにて更新予定です。
今後の更新をどうぞお楽しみに!

特設サイト:https://www.mistore.jp/store/nihombashi/event_calendar/gineiden-dnt.html
三越伊勢丹メディア芸術Twitter:https://twitter.com/im_MediaArts

※作品資料展示ブースは有料1,000円(税込)・事前予約制となります。
(商品サンプル展示ブースは、無料・予約不要です。)

2022/06/09

今秋発売予定のイゼルローンフォートレスオリジナルグッズ
「ぐい吞み 装甲擲弾兵(帝国) 風雪・琥珀」(2種類)の発売に先駆けて、

当該メニューをご注文いただくと、食器をお持ち帰りいただける
スーベニア限定メニューの提供が決定!


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「陸戦隊の栄養補給おつまみ」
各3,630円(税込)ぐい呑み付き

提供期間:6/10~7/12予定(ぐい吞み予定数量が終了した場合早期終了あり)
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(野菜スティック)
屈強な戦士には野菜の栄養も必要です。
野菜スティックにアンチョビマヨネーズを添えました。

(炙りたたみ鰯)
白兵戦前の栄養補給に、日本酒のおともにぴったりな炙りたたみ鰯です。

※メニューは食材の状況などにより、どちらかを日替わりでご用意します。
※どちらのメニューでもスーベニアぐい呑みはお好きな種類をお選びいただけます。
※箱に入った新しいものをお渡しいたします。

イゼルローンフォートレスの詳細についてはこちら
http://gineiden-iserlohn-fortress.com/

2022/06/09

ホテルニューオータニ(東京)とのコラボレーション宿泊プランの販売が決定いたしました。

実施期間:2022年7月26日(火)から10月31日(月)
お部屋の種類は「帝国ルーム」・「同盟ルーム」の2種類を3室ずつ、計6室ご用意いたします。
お好きなお部屋をお選びいただき、夢のようなご滞在をお愉しみください。

その他詳細については、ホテルニューオータニ特設ホームページにて順次お知らせいたします。

特設ホームページはこちらから
https://www.newotani.co.jp/tokyo/stay/plan/gineiden-dnt/

2022/06/03

 

 

5月26日(木)に東京の新宿ピカデリーにて、『銀河英雄伝説 Die Neue These 激突』第三章のスタッフトーク付き上映会第二弾を開催いたしました。田中宏侍さん〈CGIプロデューサー〉、荒幡和也さん〈ルックデヴ/VFX/3Dコンポジットリード〉、高賀茂寛人さん〈ルックデベロップメントTD/リードアーティスト〉にご登壇いただいたスタッフトークのレポートをご紹介します。

MCに呼び込まれ、田中宏侍さん、荒幡和也さん、高賀茂寛人さんが登壇し挨拶を終えると、“CG”をテーマに制作秘話など詳しいトークが繰り広げられました。

————————————————————————- 以下、本作のネタバレを含みます ————————————————————————-
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最初のテーマはガイエスブルク要塞。実は第2期「星乱」まではガイエスブルク要塞をCGでは作っていなかったとのことで、高賀茂さんは「1期2期ではレイアウト用のラフなモデルはあったんですけど、3期には要塞戦もあるのでCG化しようという話になりました。ガイエスブルク要塞は元々ほとんど球体の要塞だったんですけど、そこから前面に主砲、後方に通常航行エンジンを追加しました。ガイエスブルク要塞の通常航行エンジンは、他の戦艦のエンジンと同じデザインになっており、新作というよりは既存のテクノロジーを使って巨大な物質を動かすという感じになっています。」田中さんはそれに対して「こういったメカニックの可動する部分は、設定画だと好きに描けるのですが、CGで構築しようとすると、可動部分が重なってしまったりなどうまくいかないこともあるんです。立体物を空間的に把握して破綻なく動くように考えて、都合のいい形を探ります。」と、CG制作の難しさを説明しました。


▲ガイエスブルク要塞

ガイエスブルク要塞全景 ガイエスブルク要塞全景
▲ガイエスブルク要塞全景 ▲ガイエスブルク要塞前面の主砲

次に、ナイトハルト・ミュラーの座乗艦「リューベック」のルック(見た目)について、話題は移っていきました。荒幡さんは「3DCGを作るにあたって下地にするのは、2Dと同じく色塗りの状態です。(下記画像①)これに金属の質感、グラデーションの素材、間接光(隙間から漏れ出る光)といった3D情報を乗せることで完成します。」と説明されました。

①リューベック:下地
リューベック

②リューベック:3D素材を乗せていく
リューベック

③リューベック:完成形
リューベック

また、「ノイエ銀英伝は2Dと3DCGのハイブリッドアニメになるので、作画のパートとCGの戦艦が交互に出てくる際に、親和性があってほしいんですよね」と荒幡さんが語ると、それに加えて田中さんが、「影と影ではない部分のメリハリが重要ですね。CGアニメだと光と影の部分の境目は明確ではなく、なだらかなグラデーションをつけたようになるのですが、2Dアニメだと光と影がパキッと分かれていて、けっこう差があるんです。そのため、CGで作る戦艦も光と影をはっきりと表現した方が、親和性が高くなって画が自然に見えます。」と完成度の高さを追求するが上での拘りを語られました。

ここからは、31話のワープシーンについて話が進んでいきます。荒幡さん「コンテ撮は最初の設計図です。そこに3Dで動きをつけていき、エフェクトを仮乗せします。そこまでの段階でOKが出ましたら、処理を入れて本撮、完成という流れです。」


▲ワープ:コンテ撮~本撮のプロセス

荒幡さん「ワープのCGについては、1期から基本私一人で行なっていています。31話にワープユニット(下記画像)と呼ばれるエネルギーの補助装置が出てくるのですが、本編では4カットくらいで壊れることになっておりまして、どうせなら高賀茂さんにCGできちんと壊して頂きたいと思い、私がモデリングから作業を行っています」

リューベック

リューベック

リューベック

それを受けて高賀茂さんが、「「いつのまにか荒幡さんがCGモデルを作っていたので、じゃあ壊そう!となりました」と話すと、思わず会場が笑い声に包まれました。「荒幡さんに作っていただいたモデルを、パーツごとに制御しなおして、壊せる仕組みを作っていきます。パーツによって壊れ方が異なって、太陽パネルみたいなところはセパレート状に壊れ、ワイヤーに引っ張られて壊れて行く部分も存在します
。」と説明されました。


▲ワープユニット:コンテ撮~本撮までのプロセス

最後に、田中さんは「長いシリーズとして続けてこられたのは、こうやって見て頂いた皆様のおかげだと思っています。普段表に出てくる機会はないので、このように挨拶できる機会を設けていただけて感謝しています。「ノイエ銀英伝」はまだ続きますので、引き続き観ていただければと思います」。荒幡さんは「本当に皆様のおかげだなと思っています。できるだけ長いこと「ノイエ銀英伝」に関わりたいと自分自身も思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。」高賀茂さんは「作っていて楽しいので、これが長く続けばいいなと思います。よろしくお願いいたします。」と挨拶し、本イベントは終了しました。

■イベント概要
日時:5月26日(木) 20:15〜21:00(18時30分の回上映終了後)
場所:新宿ピカデリー スクリーン3
登壇者(敬称略):田中宏侍、荒幡和也、高賀茂寛人

2022/06/03

この度、サードシーズン「激突」第7巻・第8巻に加え、第9巻が9/28(水)に発売決定。
さらに、店舗別オリジナル特典のデザインが一挙公開となりました!
詳細はコチラ👇

▼第9巻ページ
https://gineiden-anime.com/bddvd9.html

▼店舗別オリジナル特典
https://gineiden-anime.com/bddvd_tenpo3.html

2022/06/02

「銀河英雄伝説 Die Neue These」のフォースシーズン「策謀」の特報が解禁されました。
不敵な笑みで策謀を巡らすフェザーン自治領のルビンスキー、その動きを警戒する銀河帝国のラインハルト、憤りを露にする自由惑星同盟のヤンが描かれています。3つの国が複雑に絡み合い、物語がうねり始めることを予感させます。
「策謀」への期待感が高まる特報映像を、是非ご覧くださいませ。

2022/06/02

 

フォースシーズン『策謀』の上映(全三章が2022年9月から3ヵ月連続、各章3週間限定で上映)を記念して、
アニメーション・CG科のスペシャル体験入学では、
サードシーズンまでのアニメ素材を使ったアニメ制作(作画・仕上・撮影などの作業)が体験できます。
2022年8月中の開催予定となります。
アニメ制作の仕事に興味がある方は、ぜひご参加ください!

詳細とご予約は下記URLをご覧ください。
https://www.tohogakuen.ac.jp/movie/opencampus/detail/events/ginei2022

2022/05/30

 

5月13日(金)より上映が開始されました『銀河英雄伝説 Die Neue These 激突』第三章。本作の上映を記念し、5月29日(日)に新宿ピカデリーにて歌唱付き舞台挨拶を実施いたしました。主題歌・テーマソングを担当しているSennaRinさんが登壇し、豪華、主題歌・テーマソングの2曲を生披露し、楽曲制作に関することや今後の展望について熱いトークを繰り広げました。

 

本編上映終了後、SennaRinさんが登壇し、主題歌「dust」とテーマソング「melt」を披露しました。会場は、SennaRinさんの透き通った歌声に包まれ、気持ちのこもった熱いパフォーマンスに圧倒されました。

 

 

MCに呼びこまれ、SennaRinが再登壇。MCより歌唱を披露した気持ちを聞かれ、「以前『激突』第一章の完成披露舞台挨拶で「dust」を歌わせていただいたのが、初歌唱の場だったので、また今回の舞台挨拶でも皆様の前で歌える機会を頂けて大変嬉しく思います」と語り、デビュー後からの変化については、「デビューが決まってからラジオやライブ、テレビに出させていただき、色んな方と出会って刺激を受けたおかげで、より一層成長していきたいという意欲が高まっています」と語った。

 

続いてテーマソング「melt」のcAnON.さんと澤野弘之さんとの共同作詞について、「あらかじめある曲のメロディーに作詞していくというのは初めてで、とても大変でしたし、悩みこんでしまうことは多々ありましたが、澤野弘之さんの曲に歌詞を乗せさせていただくという、とても貴重でやりがいのあることができることに感謝しながら、楽しんで取り組めました」と話した。また、「共同作詞をした「melt」を初めて劇場で聴いた時には、とても感動でした」と喜びの気持ちを語りました。次に「melt」のミュージックビデオ撮影について、「ミュージックビデオの撮影も今回が初めてだったのですが、美術さんがセットをとても綺麗にしてくださったので、そのセットも楽しみつつ、曲の世界観にあった素敵なミュージックビデオに仕上げることができました」と話し、光を浴びながら暗闇の中を彷徨うカットが自身のお気に入りと語りました。

 

 

続いて、これまで澤野さんのコンサートをはじめ、福岡でのライブ、ラグビー場で歌唱した感想を、「人前で歌うことにまだ慣れていないので、これからもっと人前に出て、色々と吸収しながら成長していきたいです」と話しました。

 

また、自身でデザインした「dust」と「melt」のジャケットやアートワークについては、「今後も引き続き絵を描いたりしながら、自分がデザインしたグッズを制作したりしたい」と語りました。また、今後予定されている10/7のワンマンライブについて、「自分にしか作れない特別な空間・時間にしていきたい」と意気込みを語りました。

 

最後に、「今までの人生で沢山、音楽に救われてきました。今度は私が届ける側として、多くの方の心に届く歌を歌っていきたいと思っています。澤野弘之さんのお力を借りながら、日本のみならず海外でも活躍していきますので、是非これからのSennaRinを宜しくお願い致します」と挨拶をし、会場内は温かい雰囲気のまま終了いたしました。

 

そんなSennaRinは、5月30日(月)解禁でサウジアラビア・ジェッダで開催されているイベント“Anime Village(Jeddah Season 2022)”にSennaRin from SawanoHiroyuki[nzk]名義で出演も発表されました。SennaRinの出演は現地日時で6月18日(土)となり、自身初の海外ライブとなります。本イベントにて主題歌「dust」とテーマソング「melt」もパフォーマンス予定です。

 

【イベント概要】
イベント名:『銀河英雄伝説 Die Neue These 激突』第三章歌唱付き舞台挨拶
日時:5月29日(日)13:30〜14:00 ※11:45の回上映後
場所:新宿ピカデリー スクリーン3  (東京都新宿区新宿3丁目15¬-15)

登壇者(敬称略)SennaRin(センナリン) MC:澄川龍一(アニメ音楽ライター)

2022/05/25

 

 

5月19日(木)に東京の新宿ピカデリーにて、『銀河英雄伝説 Die Neue These 激突』第三章のスタッフトーク付き上映会第一弾を開催いたしました。
撮影監督の荒井栄児さん・小澤沙樹子さんが登壇した、スタッフトークのレポートをご紹介します。

MCに呼び込まれ、撮影監督の荒井栄児さん・小澤沙樹子さんが登壇し挨拶を終えると、“撮影”をテーマにトークが繰り広げられました。

————————————————————————- 以下、本作のネタバレを含みます ————————————————————————-
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まず撮影とはどのようなお仕事なのかお伺いしていきます。荒井さんは、「アニメーションを制作するにあたり、キャラクターが描かれているセル画素材や、背景素材、3D素材等、様々な素材が必要で、分業制で制作しています。それらの素材を私たち撮影側で合成して、様々な効果を加えます。そして最終的にお客様にご覧いただく動く映像・カットへと組み立てていく工程を担っています。」小澤さんは、「すべての素材をよりよく活かす仕事だと思っています。」と説明します。

ここからは、撮影の具体的な制作工程を伺っていきます。まずは小澤さんが担当した、第3話のラインハルトです。小澤さんは「ラインハルトはやはり、キラキラさせてカッコよく見せたいと思いました。まずは、背景を置きアニメーターの方が描いた絵を置きます(レイアウト)。次は、ラインハルトの首の影を暗くするために、セルに質感を加えています。そしてハイライトを乗せて首元の白い部分等を光らせて、髪の毛も少し明るくして、左から差し込む光を入れてキラキラを表現しています。最終的に全体を見て、明るいところは明るく、暗いところは暗く見えるよう光を調整しています。」そして最後に「このシーンはキルヒアイスから見たラインハルトなので、キラキラさせました。」と小澤さんが話すと会場より自然に拍手が巻き起こりました。続けて小澤さんは、「軍服の襟の金属っぽい部分の質感を出すために、ハイライトで襟の部分を光らせています。また金髪の孺子とも言われているので、太陽の光に当たって金髪が綺麗に出るといいなと思い、処理を行いました。光自体は、撮影部門で一から制作しています。また画面の左上から光が差し込む効果を入れています。その上に画面全体が柔らかい雰囲気になるように行うフィルターという技術を用いています。」

 

 

続いて、荒井さんが担当した、撮影における立体的なカメラワークがわかるベイトマンのカットです。荒井さんは、「こちらはユリアンが走りながら見ている視点を捉えたシーンです。絵コンテに指示があり、じっとユリアンを見つめるベイトマンが遠ざかっていくのを表現しています。ベイトマンを中心にカメラが回り込んでいるようなカメラワークにしています。最初のレイアウトに、具体的に背景やキャラクターをどのくらい引くか等の指示が記載されており、それに従い制作を進めていきます。冒頭にお伝えしましたようにアニメの素材は分業で作られています。各部署が制作した背景やキャラクターや地面などを撮影で合成しています。」また、図を見ながら「ベイトマンがいて、ユリアンが走って遠ざかるという視点なので、カメラが後ろに下がって遠ざかっていくカメラワークを付けています。
なおかつ壁面が上手(画面右側)にずれていくことでユリアンが画面の右手に走っている視点であることを表現しています。」と説明します。司会から立体的なカメラワークの難しさについて問われると、荒井さんは、「実際の空間のどこにキャラクターが立っているのかイメージしないと自然なカメラワークにはならないため、違和感を感じないよう、細かい調整をおこなっています。空間把握能力が重要となります。」と答えられました。

 

 

 

最後に、荒井さんは「普段お客様の顔を見る機会があまりないため、貴重な機会をいただけたと思っています。「ノイエ銀英伝」はこれからも続きますので、楽しみにご覧いただければ嬉しいです。本日はありがとうございました。」小澤さんは、「すごく緊張しましたが、皆様が温かい目で見守ってくださり救われました。これからも「ノイエ銀英伝」をよろしくお願いいたします。この作品には、第1話からずっと関わっており、思い入れの深い作品です。お客様をはじめ多くの方に支えられて、映像作品ができています。これからもよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。」と挨拶し、本イベントは終了いたしました。

 

■イベント概要
日時:5月19日(木) 20:15〜21:00(18時30分の回上映終了後)
場所:新宿ピカデリー スクリーン3
登壇者(敬称略):撮影監督 荒井栄児・小澤沙樹子

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