銀河英雄伝説 Die Neue These
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2022/12/08
11 月 25 日「策謀」第三章 初日舞台挨拶 オフィシャルレポート


11月25日(金)から全国 47 都道府県の劇場で3週間限定上映がスタートしている『銀河英雄伝説Die Neue These 策謀』第三章。
上映初日の夜には新宿ピカデリーで初日舞台挨拶が開催。本編の上映後に登壇した多田俊介監督と磯部真彩プロデューサー(Production I.G)が、細部までこだわり抜いた制作陣の想いが伝わる注目シーンの数々を紹介しました。
本編を見終えたばかりの観客の大きな拍手が響く中、多田監督と磯部プロデューサーが登場。ついに『策謀』の最終章である第三章の上映初日を迎えた感想を語った後、本編映像のスライドをスクリーンに映しながら、制作陣だからこその視点から選んだ『策謀』第三章(第 45 話~第 48 話)の見どころを語っていきます。

↓以下、本編のネタバレを含みます。

















多田監督が最初に挙げたのは、第45話で、元内務省社会秩序維持局⾧のラングがオーベルシュタインの執務室を訪れて、自分を売り込むシーン。
ここでの注目ポイントは、演出や作画ではなくラングの語るセリフの内容です。


場面写真:45話 ラングの売り込み

多田「『銀英伝』はお話が面白いだけの作品ではなくて、僕らは『銀英伝』を通して、田中芳樹先生からいろいろなことを勉強させてもらってきました。このシーンではラングが、多数派工作は4分の1を握るだけでできるという多数決の恐ろしい真実を語っている。そこを聴き逃さないように観ていただけたら、田中先生の作品ならではの魅力がより伝わると思い選びました」
MC の「この知識は会社の会議などでも活用したいです」という言葉に、会場からは大きな拍手が響きます。
また、ラングのキャラクターデザインを担当したのは、多田監督が20代の頃から一緒に作品作りをしてきたアニメーターの寺岡巌さんであることも紹介されました。ちなみに寺岡さんは、ラングの他にも『激突』に登場した拷問係など個性的な脇役のデザインを担当しています。

第46話の見どころとして、磯部プロデューサーが最初に挙げたのは、ラインハルトが諸将の前で作戦名「神々の黄昏(ラグナロック)」を発表するシーン。
実は、このシーンを選んだのは、キャラクターデザインと総作画監督を務める菊地洋子さん。

 

場面写真:46話 神々の黄昏(ラグナロック)

磯部「菊地さんに見どころを伺ったら、『私が描いたところではないけど、観たときに鳥肌が立ちました』と仰っていたシーンです。本当にカッコいいシーンなので、何度も観て欲しいです」
また、磯部プロデューサー自身の第46話の注目ポイントとしては、ベッドで寝転んでいるユリアンの作画。この話数のユリアンの作画はどれも美しいのですが、このシーンは、「線画の時点から、特に素敵だった」そうです。

 
場面写真:46話 ユリアン

第47話の見どころとして多田監督が挙げたのは、ずらりと並んだラインハルト陣営の諸将が順番にアップで映されていくシーン。トゥルナイゼンなど初登場のキャラクターも描かれているシーンを動画で見ながら、本作における3人のキャラクターデザイナーについて語ってくれました。

動画:47 話 ラインハルト陣営の諸将たち

多田「その人のやりたいこと、希望や個性に合わせて割り振っていますが、だいたい40歳以上のキャラクターは寺岡巌が担当して、メイン級のキャラクターに関しては、総作画監督の菊地洋子さん。20代くらいの個性派は、津島桂さんが担当していることが多いです。今回だと、トゥルナイゼンを津島さんが担当しています。寺岡もそうですが、個性の持たせ方がとても上手で、僕もお気に入りです」

多田監督が最後に挙げたのは、銀河帝国に占領された後のフェザーンで、ヒゲを生やした男性がタバコを吸っている第48話のシーン。名も無きモブキャラで「誰だろう?」と思った人も多いと思いますが、実はこの男性は『激突』の第30話でドミニクが歌を歌っていた酒場のバーテンダー。一庶民が仕事前に朝の一服をしている姿を描くことで、銀河帝国に占領されても生活は変わらないフェザーン的な生活感を象徴して見せる狙いがあったそうです。


場面写真:48話 バーテンダー


場面写真:30話 バーテンダー

磯部さんの第48話の注目ポイントは、空中に浮かび上がったハイネセンまでの立体航路図の中をラインハルトが歩いて行くシーン。ここも菊地洋子さんに聞いた注目シーンとのことで、動画とともに紹介されました。


場面写真:48話 ラインハルト

磯部「ここは菊地さんがこだわりを持って描かれたシーンで、『特にラインハルトの髪のゆらぎを見て欲しい。本当に繊細に描きました』と仰っていました」

多田監督の解説によると、右を向いたり左を向いたりしながら歩いていることで、髪やマントの揺らぎを単純なパターンで描くことができないため、非常に難しく手間のかかるシーンになったそうです。

トークコーナーの後は、今後も行われる舞台挨拶やスタッフトークなどの告知を紹介。
最後には、磯部プロデューサーと多田監督から、感謝の気持ちと今後のノイエ銀英伝に対する思いが語られました。
磯部「スタッフ一同、また皆さんにお目にかかれる日が来るように全力で祈っておりますので、引き続き『銀河英雄伝説 Die Neue These』をよろしくお願いいたします」


多田「今回で、テレビフォーマットでいう 48 話まで来ました。4 クール 1 年分にもなるのですが、原作ファンの方は、まだ道半ばにも来てないことをご存じだと思います(笑)。この先も作っていきたいと思っておりますので、応援よろしくお願いいたします。あと、作画チームの一番の親方、総作画監督の後藤隆幸さんが最近、『もう年だから定年したい』とか言い始めているので止めています。皆さんも機会があれば、ぜひ全力で優しく止めてください(笑)」

会場からは、今後の展開への期待がこもった大きな拍手が響き、『銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀』第三章の初日舞台挨拶は終了しました。


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