銀河英雄伝説 Die Neue These
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2022/11/01
10月20日(木)スタッフトーク オフィシャルレポート

10月20日(木)に東京の新宿ピカデリーにて、『銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀』第一章のスタッフトーク付き上映会を開催いたしました。

ランドック・スタジオの磯部兼士さん(3DCG監督)、I.G3Dの高賀茂寛人さん(3DのルックデベロップメントTD/リードアーティスト)、
荒幡和也さん(ルックデヴ//3Dコンポジットリード)、田中宏侍さん(CG Iプロデューサー)にご登壇いただきました。

最初に、荒幡さんが作成してくださったイベント用のOP映像が披露されました。

その後、司会の郡司Pに呼び込まれ、磯部さん、高賀茂さん、荒幡さん、田中さんが登壇し、挨拶を終えると“CG”をテーマにトークが繰り広げられました。

郡司Pは、ガイエスブルク要塞が破壊されるシーンで、砲口の動きがまるで生き物のように見えたと感心されたそうです。

『ガイエスブルク要塞爆発前のシーン』

磯部「最後にガイエスブルク要塞の砲口が、ギロっと睨みを効かせてくるようなニュアンスで制作しました。砲口が向く動きを少し大回りにして、ケンプが一人で操縦しているのでスムーズにはいかないということ、この向こうには執念に燃えたケンプがいるんだということを表現しています。」

郡司P「流体金属面に宇宙空間が映っている部分は、どういう風に制作されたのですか」
磯部「仮想球体に貼っている宇宙空間が、表面に映り込んでいるという設定をしています」
高賀茂「回転したり動いたりする時に、星が移動して見えるように作りました。貼り込んでしまうと、表面にペタッと貼り付いたような動きになってしまうので、きちんと星が映り込んで見えるようにということを、星のルックを作る時には意識しています」

続いて話題は、ミュラーが衝撃波で転がり落ちるカットに進んでいきます。

『ミュラーが転がり落ちるところ』

激突のスタッフトークの時にも話題になりましたが、 “壊す”ことが好きだという高賀茂さん。
高賀茂「最初のガイエスブルク要塞の爆発は、荒幡さんに超新星爆発を作ってほしいと頼まれ、星雲が爆発するような雰囲気のものを作りました」
荒幡「僕が、超新星爆発作りませんか、高賀茂さん!と食い気味で頼みました(笑)」

『ミュラーが転がり落ちるシミュレーション』

田中「転がり方が面白くなってはいけないので、実際にその距離本当に転がるのか、どれくらいの秒数がかかるのか、
事前に3Dレイアウトでシミュレーションしました。
若手スタッフに3Dレイアウトのアクションをつけてもらうために、高賀茂さんと僕でジャッキー・チェンやバスター・キートンを勧めて、
アクション映画を研究してもらって作ってもらいました」

次に話題は、ガイエスブルク要塞のエンジンが、ビームによって破壊されるシーンへと移っていきました。

『通常航行エンジンの破壊』

郡司P「このシーンは、すごく手間がかかっているようなイメージがあります」
磯部「あらかじめ手で設定することにより、色々なことが自動化できるプラグイン、Thinking Particlesを使用しています。まず、ビームがパーティクル(粒子)として当たる直前に、一撃目で破壊されないようにバリアが発生する設定をします。二撃目になると、止め処なくビームが飛んできて、だんだんエンジン部分が守りきれないようになってくることを、バリアになる比率を下げて爆発になる比率を上げることで表現していきました。爆発になると同時に破片が飛び散ったり、焼けた跡になったりなど、細かいエフェクト部分は、設定さえしてしまえば大体自動で行えます。形状が歪んだり千切れたりする場合には、コツコツと丁寧にモデリングや設定を加えていきます」

さらに、荒幡さんが「激突」「策謀」Blu-ray収録版のエンディング映像(帝国ver./同盟ver.)をお一人で作ることになった経緯について語られました。

荒幡「最初は、一スタッフの僕でいいんですかという驚きがありました。意外と制作側にも好評だったのでよかったです。
でも、二つ目も作ってもいいですかと提案した自分のことは、今思えば止めてもよかったかも知れません(笑)」
郡司P「磯部Pから今すごいもの作っていますから!とよく言われていました」

「激突」「策謀」Blu-ray収録版のオープニングとエンディング(帝国Ver.)の映像がスクリーンに映され、劇場の大きなスクリーンで見るのは初めてということから、登壇者の皆様も来場者様と一緒に映像を視聴しました。
田中「最初に荒幡さんからエンディングの絵コンテを見せてもらった頃から、ずっと劇場で観たいと思っていたので今回観られてよかったです」

最後に、郡司Pからサプライズ発表があり、荒幡さんが制作したという特製壁紙がお披露目されました。
荒幡「エンディングのラストカットは、映像ではスノードームの後ろに軍服の袖が見えて誰かいるなというくらいで、
誰がいるかはわからないようになっているのですが、実は画面を引いてみると、スノードームの向こう側に帝国ver.ではラインハルト、同盟ver.ではヤンが立っています。僕がこの壁紙が欲しくて作っちゃいました」
こちらは、銀英伝公式Twitterアカウントよりダウンロードしていただけますので、是非ご使用ください。

トークの時間はあっという間に過ぎ、最後の挨拶となりました。
磯部「多田監督をはじめ、素敵なスタッフさんに囲まれてここまでやって来ることができました。
これからもノイエ銀英伝はまだまだ続くと思いますので、よろしくお願いします」
高賀茂「ノイエ銀英伝は、荒幡さんをはじめ、こういうものを作りませんかと、色々おもしろいことを提案してくださる現場で、
よし!やってやる!と思わせてくれる作品です。これからもたくさん作れたらいいなと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします」
荒幡「本当に素晴らしいスタッフの方と仕事ができていることも、素晴らしいファンの皆様に支えられているからこそだと改めて実感しています。これからもどうぞよろしくお願いいたします」
田中「みなさんの応援のおかげで、長く続けていけており、毎回やるたびにチャレンジすることができて、スタッフさんも頑張って映える画面になっていっていると思います。まだまだ続けていきたいと思っているので、引き続き応援をよろしくお願いいたします。本日はありがとうございまいした」
一人ひとりから挨拶を頂戴したのち、大きな拍手の中、本日のスタッフトークは終了しました。

登壇者(敬称略):お写真左からランドック・スタジオ磯部兼士さん(3DCG監督)、I.G3D高賀茂寛人さん(ルックデベロップメントTD/リードアーティスト)、荒幡和也さん(ルックデヴ/VFX/3Dコンポジットリード)、田中宏侍さん(CG Iプロデューサー)


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